最大11.5ゲーム差をひっくり返され日本ハムに逆転優勝を喫した福岡ソフトバンク。
まさに屈辱以外の言葉しか当てはまらない大逆転でした。
果たしてこの大逆転はなぜ起きたのか?そして来るべき2017年ソフトバンクは再びパリーグ制覇そして日本一奪還することは出来るのか?
考察してみたいと思います。
まずはこの11.5ゲーム差が逆転した理由を考えていきましょう。
確かに二刀流大谷を筆頭にした日本ハムの勢いは凄かった。
しかし最大の要因はソフトバンク側、ようするに身内にあると考えます。全ては2015年のドラフト会議から始まったのです。
その時のソフトバンクの弱点と言われたのはキャッチャーそしてこのオフFAでジャイアンツに移籍した森福投手の不調から来る左の中継ぎ投手不足でした。
しかしドラフト1位の高橋純平投手からドラフト指名は全て即戦力ではなく数年先を見据えた高校生。キャッチャーも高校生の谷川原健太選手を指名しました。
決して指名された選手が悪いわけではありません。しかし常に組織は新しい血が入らないとマンネリ化していきます。結果的にソフトバンクはマンネリ化してしまったのでしょう。
左投手は和田投手が大リーグから帰って活躍したし森福も復活したから大丈夫だったじゃないか?という意見もあるでしょうが若手の突き上げが投手野手共に皆無に等しかった現実。
ここがどんどん新しい選手が出てくる日本ハムとの違いでしょう。
他にもイデホの抜けた穴がデカイ。レアードや中田翔をみたらホームランの効果はデカイというのもありますが。。
もうひとつ影響があったのはコーチ人事です。
工藤体制1年目ソフトバンクにはいわゆる監督の右腕と評されるコーチはいませんでした。
そこに工藤監督の希望で阪神の打撃コーチを務めていた関川浩一氏が巡回コーチという肩書きで入団しました。
この巡回コーチは投手野手両方で配置されましたがホークスファンは疑問だらけでした。
関川コーチのそれまでのコーチ実績の無さ、そして当初巡回コーチはベンチ入りしないと言われていたのに工藤監督の隣にいる関川コーチの姿。
関川コーチの指導方針はホークスの方針である「とにかくバットを振り切る」というのとは違っていました。
これが全てとは言いませんがやはり方針が違うスタッフがいるのは空気の変化を招きました。
このようにホークスの大逆転V逸は決して偶然ではなくホークス側が招いた必然の結末だったという事も言えます。
<2017年シーズンは優勝できるか?>
さぁ2017年ホークスはどうなるか?確かにドラフト会議で5チームの抽選で田中正義投手の交渉権を引き当て入団しました。
が、田中投手以外はドラフト2位から育成ドラフトの最下位まで全て高校生。よく言えばぶれてない、悪く言えばダブつくというドラフトでした。
それだけに唯一の即戦力と言っていい田中投手がどれだけ活躍できるかにかかっています。
彼が二桁勝利をあげれたらホークスは優勝出来る!と言いたいですが、このオフ投手陣にも大きな穴ができてしまいました。
先に書いたようにFA移籍した森福投手の穴です。これで昨年活躍した左の中継ぎ投手は誰もいない状態になってしまいました。
今年30試合に登板した飯田投手は明らかに先発タイプ。和田投手や大病を抱えながらプレーしている大隣投手の後釜として先発ローテにと考えると残るのは島袋投手、嘉弥真投手位しかいなくなります。
しかしこの両投手はコントロールに難があり計算できない面があります。
となると中継ぎ抑え全て右投手という事態もありえます。
新外人の珍しい左投げ右打ちのジェンセン選手もポイントになりますが、工藤監督が「まずは投手力」と言っている以上このアンバランスな編成をどう乗り越えていくのかが優勝・日本一に向けての鍵となりそうです