昨年、25年振りのペナント制覇に沸いた広島東洋カープ。
黒田・新井という投打のベテランに引っ張られ、若手と中堅・ベテランが見事に融合し、四半世紀ぶりの快挙に広島の街が歓喜の渦に巻き込まれました。しかし、その投手陣の支柱・黒田の引退により、あまりに大きな穴が開いた状態で2017年のペナントを戦うことになり、そこで求められるのが新たなヒーローです。では、今後の広島カープを担うブレイク必至の選手をご紹介したいと思います。
【投手部門】
岡田明丈
ポジション 投手
プロ入り 2015年 ドラフト1位
初出場 2016年4月1日
出身校:大阪商業大学高等学校-大阪商業大学
投手では昨年のドラフト1位、岡田明丈が有力候補です。勝ち星こそ4勝でしたが、先発して6イニングを3失点に抑えるクォリティースタート(QS)率は66.7%。これは黒田のQS率と全く同じ水準で、リーグ最多勝の野村が68%であることを考えるとカープ投手陣の中でもトップクラスの水準であることがわかります。シーズン中盤から後半にかけてチームを支え、ポストシーズンでも存在感を発揮した2年目右腕は10桁勝利はもちろん、期待を超える成績を残す可能性も十分にあるでしょう。日本シリーズで大谷選手を完璧に抑えた動画をご覧ください。
薮田和樹
もう一人のブレイク候補、それが薮田和樹です。
ポジション 投手
プロ入り 2014年 ドラフト2位
初出場 2015年7月1日
出身校 岡山理科大学附属高等学校-亜細亜大学
アマチュア時代、全くの無名にして無実績にも関わらずプロ入りした素材型右腕はある意味、投手版新井とも言える未完の大器です。球の威力はチームでトップクラスですが、まだまだ荒削りな部分が多く、制球面から崩れるシーンもありますが、若い頃の黒田も球の威力がありながら、単調なピッチングで一皮向けるまで時間がかかりました。薮田・岡田の2人は経験を積むことでスケールの大きな選手になる可能性は極めて大です。
【野手部門】
西川龍馬
ポジション 遊撃手
プロ入り 2015年 ドラフト5位
初出場 2016年3月26日
年俸 930万円(2017年)[1]
出身校 敦賀気比高等学校-王子
菊池・丸・田中・鈴木と若くして実績を残した選手の多い広島野手陣において、そのポジションを奪うことは容易ではありませんが、その意味においてチャンスがあるのが西川龍馬です。ルーキーイヤーだった昨年は守備固めでサードでの出場が多くあり、一見守備型の選手のように思えますが、思い切りのいい打撃も印象に残る選手でした。東出の後輩ということもあってか、非常にタイプの近い選手でもあり、体が小さいため、粘りや安定感をもっと身に付ける必要がありますが、レギュラーを奪取する可能性は十分の選手です。
磯村嘉孝
ポジション 捕手
プロ入り 2010年 ドラフト5位
初出場 2012年10月6日
出身校 中京大学附属中京高等学校
最後に筆者が密かに期待しているのが磯村嘉孝です。カープの正捕手は大ベテラン石原が堂々と君臨していますが、もう38歳を迎えようとしています。石原に次ぐ捕手は會澤翼が1番手ではありますが、打力が売りの捕手ということもあり、その打撃力も安定した成績を残すことができていないため、石原の次の時代の捕手はまだはっきりとした存在がいないのが実際です。
磯村は達川元監督や引退した倉の背番号40を引き継いだ期待の若手捕手。まだ目立った実績は残していませんが、そろそろチャンスがあれば掴んでもおかしくない時期に差し掛かっているのではないかと見ています。安定した黄金期を築くためには鉄壁のセンターラインは必須。次代の正妻候補にかかる期待は日に日に高まっています。